TEXAS GUN

時事・ニュース

【時事】テキサス州上院で拳銃の所持についての法案が通過


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こんにちは、おのまとぺ(゜∀。)です!!

今回は珍しくアメリカの銃器にまつわる時事について書いていきます~

ネットで銃器関連の記事を漁っていて気になるエントリーに遭遇しました。

Texas Senate passes bill allowing people to carry guns for week after natural disasters to deter looting

和訳すると『自然災害後一週間、 略奪阻止を 目的として銃を携行することを認める法案がテキサス州上院を通過』となります。 日本人から見ると『アメリカって普通に銃持ってていいんじゃないの?』と思いますよね。 でもどうやら色々事情がある様です。

テキサス州の銃所持に関する現状

テキサス州ではAR-15の様ないわゆる長モノを隠さずに携行することが認められています。

テキサスでライフルを携行する母親 (Andy Jacobsohn/Courtesy Dallas Morning News)

上の写真をみると正直ビビりますが、テキサスではこれが合法なんですね。(関係ないけどリアサイトがついてない様に見える・・・。) こんないかつい銃を持っていいのに、なんで今更銃の所持に関する法案が出てくるのでしょうか?

テキサス州の法律では先述のとおりライフルの様な長モノのオープンキャリー(見える状態での携行)は認められているものの、拳銃については特別の許可がある場合を除いてオープンキャリー、コンシールドキャリー(隠した状態での携行)のどちらも認められていないのです。

ダラスでのNRAの大会の参加者たち( LYNDA GONZALEZ/TEXAS STANDARD)

銃器犯罪になじみのない日本人にとっては感覚的に理解しずらい部分はありますが、アメリカでは『銃の威力』より『隠し持てるか否か』の方が重要視される様です。 なので長物にも長さの決まりがありますし、ハンドガンのコンシールドキャリーも禁止されている州がいくつもあります。 基本的に市街地にいる市民は防弾装備なんか身に着けてないわけですから、9mmで撃たれようが50口径で撃たれようが致命傷になってしまうわけです。 またアッパーシューターの様な犯罪者は極力多くの人間を殺すために市街地や施設に入り込んで、近距離で発砲する傾向があります。 となるとライフルの様な目立つものを持っている人間より、銃器を隠し持っている人間の方が脅威になるわけですね。

きっかけはハリケーン後の治安悪化

では、なぜ拳銃の携行についての法案が持ち上がったのかという疑問が出てきます。

Embed from Getty Images

テキサス州は2017年にハリケーン『ハーヴィー』によって甚大な被害を受けました。 同時にその混乱に乗じた略奪行為が横行したそうです。

しかし、先述のとおりテキサスで拳銃の携行するには許可が必要です。 普段銃器を携行しない人々は拳銃の携行許可も持っていませんし、もちろんそういった人々はライフルの様な火器も持っていないことが多いはずです。 だから、略奪から身を守る術が必要であるというのが法案推進派の主張です。 そこで災害後1週間に限って許可なしでも拳銃をオープンキャリー、コンシールドキャリーともに認めようというのが今回の法案の趣旨です。

テキサスは19世紀の一時期は独立国であったこともあって独立心が旺盛で『自分の身は自分で守る』という気質があるそうです。 自ら武装して略奪者から身を守るという発想はまさにテキサスらしいものといえるのでしょう。

しかし、無論反対意見もあります。 銃規制からはそれでなくても危険な緊急時に、銃の安全にまつわる法律を弱体化させてしまうという非難が出ています。 たしかに銃のコンシールドキャリーを認めるということは、略奪者たちが拳銃を隠し持っていても取り締まれないことになります。 ジレンマですね・・・。

いかにもテキサスといった法案ではありますが、上院を通ったときは15対16とかなりギリギリで通った状態で、しかも反対の内3名は全米ライフル協会とつながりの深い共和党の議員でした。 また米国の銃器規制派の団体『Moms Demand Action』から非難が出ています。 

今後下院での決議と州知事の署名が必要になりますが、すんなり成立とはいかないでしょうね。

それでは!!


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